色々なところで耳にするようになった「ワークライフバランス」。しかし、一体何を意味する言葉なのか、どんなことなのか、分からない方もいるでしょう。
また、「自分には関係ないもの」と捉えてしまう方もいるのではないでしょうか。しかし、そんなことはありません!「ワークライフバランス」は働くすべての人にとって大切なものなのです。
今回は、今より少しでも「仕事と生活のバランスを良くしたい」「心地よい生き方をしたい」そんなあなたにお伝えしたい「ワークライフバランス」のお話です。
- 次に仕事を探す際、ワークライフバランスを検討するという人は91%
- 自分に合ったワークライフバランスは自分で見つけることができる
- ワークライフバランスの実現に必要なことは6つある
Contents
ワークライフバランスって何?どんなこと?
ワークライフバランスとは、「仕事と生活の調和」を表す言葉です。平成19年12月には、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」が策定されました。
かんたんにいえば、「仕事と個人の時間、両方に生じる課題を解決しながらもさらに充実させていきましょう!」ということです。日本では、こうしたワークライフバランスの実現を考える人や企業が増えているんです。
4分の1が今のワークライフバランスに満足!みんなどのくらいワークライフバランスについて考えてる?
2018年に、エン派遣が行った「ワークライフバランス満足度調査」によると、満足度は27%。前回は18%だったので9ポイント上昇していました。また27%ということから、4分の1弱がワークライフバランスに満足していると分かりますね。
ちなみに満足度が高い順を働き方別に見ると、契約社員35%、派遣社員29%、アルバイト27%、正社員23%、フリーランス19%でした。
ワークライフバランスの改善に有効なのは?
なお同調査によると、ワークライフバランスの改善に有効な手段として挙げられたのは、「働きに見合った報酬が得られる」こと。これは5つの働き方すべてで最多となっていました。
現在「働きに見合った報酬が得られている」と感じている人は少ないのでしょうか?その他に挙がっていたのは、「働く日数や時間が適正かどうか」などでした。
また、次に仕事を探す際、ワークライフバランスを検討するかについては、「考慮する」が91%。なんと9割もの人がワークライフバランスを考えると答えたのです。
ワークライフバランスの実現で得られるメリットは?
それでは、ワークライフバランスの実現で得られるメリットを見ていきましょう。
仕事と生活の両立
文字通り、仕事と生活の両立が得られます。そう聞くと「ワークライフバランスなのだから当たり前では?」と思う人もいるでしょう。
ですが思い出してみてください。下記のような話をよく耳にしませんか?
- 仕事で疲労がたまり、体調やメンタルに悪い影響が出てしまう
- 育児や介護などのために働くことができず、収入が低下してしまう
つまり「よく耳にする」と思うほど、「仕事と生活の両立は難しい」状況にある人が多いともいえるのです……。もしかしたら読んでいる方の中にも「仕事と生活の両立で悩んでいる」「自分には無理だ」と諦めかけている方がいるかもしれません。
ワークライフバランスを実現することで、文字通り「仕事と生活の両立」が叶います。これは当たり前のように見えますが、とても素晴らしいことなのですよ。
心身が健康に!
ワークライフバランスの実現によって、バランスのよい状態になれば、心身ともに健康でいられます。その他、 下記のようなことも見込めるでしょう。
- 両立できることでストレスが減る
- 仕事と生活の切り替えがしやすくなり、ストレスを「程よい緊張感」程度で収められる
- 「両立できるんだ」という喜びから仕事や私生活のモチベーションがあがる
未来に対して前向きになれる
ワークライフバランスの実現によって、自分が望む心地よい働き方や生活ができるようになれば、未来に対してさらに前向きになれます。それにより、新しくやりたいことが生まれたり、今を楽しめるようになるでしょう。
私たちは日々の仕事や生活に追われて目の前のことだけを見てしまいがち。しかし、ワークライフバランスの実現という観点から見ることで、先を見据える、未来に対して前向きになる、そして今をさらに楽しむことができるのです。
私に合ったワークライフバランス、どうやって見つければいい?
しかし、ワークライフバランスと一口にいっても人によってその形はさまざま。自分に合ったワークライフバランスはどうやって見つければよいのでしょうか。
1.どんな生き方をしたいか振り返る
まず、自分が理想とする生き方を考えます。
仕事と生活、それぞれから、どんな状態を自分は望んでいるのか、その答えを見つめて考えていくのです。その際、「でも自分はこうだから」「だって~だからできない」といったことは考えなくて大丈夫です。
できるかできないかではなく、「まず自分がどんな生き方をしたいのか」そこを明確にしましょう。
2.仕事について現実的に考える
続いて、仕事について現実的に考えます。
今、問題と感じているのは何か、改善できるところはどこか、誰かに助けを求められるところはないかなど、あらゆる視点から、理想に近づくための方法を考えます。
最終的な目標とその間に小さな目標を組み立てていくのもよいでしょう。小さな目標をクリアすることで、少しずつ最終目標に近づきます。
3.生活について現実的に考える
次に、生活について現実的に考えます。普段の生活の中から
- やらなければいけないこと
- やりたいこと
- 興味があること
などをピックアップしていきます。
そして、1日に使える時間から、通勤や職場に滞在する時間など仕事をする上でどうしてもかかってしまう時間を差し引き、生活に使える時間を計算するのです。
算出した時間に、やらなければいけないこと、やりたいこと、興味があることにかけられる時間を当てはめ、理想に近づく方法を考えていきます。
ワークライフバランスの実現に必要なこと6選
最後は、 ワークライフバランスの実現に必要なことです。6つの観点からご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
1.自分はどんなワークライフバランスを実現したいのかを念頭に置く
「自分がどうしたいのか」は何かを進めるうえで重要です。前述した方法で見つけたワークライフバランスを念頭に置き、 自分がどこに向かっているかを忘れないようにしましょう。
2.会社に利用できる制度はないかチェック
利用できるのに見落としている制度があるかもしれません。キャリア形成、スキルアップ、有給休暇、会社独自の休暇制度など、会社に利用できる制度はないかチェックしましょう。
3.時間について考える
「タイムイズマネー」ともいう通り、時間はとても大切なもの。
・無理せずに捻出できる時間はないか
・不要なことに使っている時間はないか
今一度、時間について見直してみてください。
また時間については、適度な見直しを心がけましょう。仕事や生活を続けるうちに、自分がイメージしたものからズレてしまったり、転職や結婚など人生に転機にあれば、時間の使い方も変わってきます。
4.仕事を見直す
キャパを超えて引き受けている仕事、無理な残業、難易度が高すぎて時間がかかりすぎてしまう仕事などはないでしょうか。また、人間関係などの悩みもあるかもしれません。
あらゆる面から「仕事」を見つめ直してみましょう。
5.環境を整える
目標を定めたり現実にするための方法を見つけたりしても、環境によっては何一つ進まないこともあります。時には、場所や立ち位置を変えてみるなど、環境を整えることは重要です。
・どういうことができる環境なら目標に近づきやすくなるのか
・心理的安全性(自分の思いや意見を素直に伝えられる環境)はあるか
・困りごとなどはないか
一つひとつ見て、環境を整えていきましょう。
6.精神的な余裕
精神的な余裕も忘れないように。一気に物事を変えようとしてもうまくいきません。何事も少しづつ始めて、失敗しながらも続けていくことで、少しずつ変化が起きてくるものです。
・慌ただしくなったら深呼吸してみる
・焦らないように「できた」ことを見返してみる
・よく眠るように意識してみる
など精神的な余裕を保てる工夫を取り入れていきましょうね。
未来を素敵なものに変える「ワークライフバランス」
人生において、仕事が第一の人もいれば、家族や恋人、友だちと過ごしたり、趣味に没頭することが一番楽幸せな人もいます。ワークライフバランスと言っても、それは人によって色んな形をしているのです。なので、まずは「自分が望むワークライフバランスとは何か」を少しずつ考えることから始めましょう。
そして、一つずつ行動に移して現状を変えていくこと。これによりあなたの未来はより一層素敵なものになるはずです。