「家庭と両立できる職種に就きたい」「プライベートの時間をしっかり取りたい」ーー。
こんなふうに《ワークライフバランス》が取れる職種へ転職したいと考える20代女性は多いものです。そんな人は、ワークライフバランスの取れる職種、キャリアチェンジしやすい職種を見極めた上で転職に臨みたいと思うでしょう。未経験でも採用される職種にはどんなものがあるのか、将来性はあるのかなど、転職活動において考えなければいけないことは少なくありません。
この記事では、ワークライフバランスが取りやすく、家庭やプライベートの時間がしっかり取れる職種についてご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
- 私生活の豊かさが、仕事も効率化させる
- ライフステージの変化する「女性」こそ、ライフワークバランスを重視すべき
- 伝え方次第で、面接でも不利にならない!
Contents
ゆとりのある生活のためにーー「ワークライフバランス」って?
プライベートを豊かにする職種の条件として、
- 残業時間が少ない
- 休日出勤がない
- 年間休日が多い
これらが最低条件として思い浮かぶのではないでしょうか?
もちろん、残業時間が少なく、休日・休暇がしっかり取れるのもワークライフバランスの概念の一部です。しかし「ワークライフバランス」とは、それだけを指す言葉ではありません。
ワークライフバランスとは、生活と仕事を切り分けて考えるものではなく、生活と仕事の相乗効果を指します。ひとことでいうなら「生活と仕事の調和」です。
つまり、休日・休暇をしっかり取り、プライベートで自己啓発を行うことにより、仕事の効率を上げ、より短時間で成果を挙げることを指すのです。
このことから、探すべきは”プライベートの時間が多く取れる求人”ではなく、”スキルを身につけられ、それに伴い短時間で仕事を終われる職種”ということになります。その上で、残業時間が少なく、休日出勤がない求人を探すのがおすすめです。
求人を探すときに”プライベートの時間が取れる”ということだけを重視してしまうと、やりがいがなく、スキルも身につかない職種しか発掘できないおそれがあります。そうなると、モチベーションが上がらず、仕事に充実感がなくなり、生活にも悪影響を与えてしまうのです。
ワークライフバランスを取りやすい!おすすめの職種3選!
ここでは、ワークライフバランスを取りやすいおすすめの職種を3つご紹介します。「スキルを身につけやすい」「仕事時間を短縮しやすい」「残業時間が少なく、休日出勤がない」という条件の揃った職種を選びました。
メリハリがつけやすい!【経理職】
経理職は、繁忙期と閑散期が明確に分かれます。経理職では主に、売上計上や経費処理、請求書発行などを行います。その仕事が集中するのは、会社にもよりますが、月初の7営業日前後までです。そのため、月初は残業が発生することもありますが、月中・月末は余裕を持って仕事を終えることができます。そのためメリハリをつけやすく、月中に有給を取ることもでき、プライベートの時間を十分に取ることができるでしょう。
また、経理職は専門的なスキルを身につけやすく、経験によって仕事の効率化を図れば、繁忙期も短時間で仕事を終えることが可能になります。
繁閑差があることから「フレックスタイム制」を導入している会社が多く、自分の裁量で労働時間を決めることができるケースも多いのです。
仕事・時間の裁量を持てる!【営業職】
ワークライフバランスが取れる職種と聞いて、営業職をイメージする人は少ないかもしれませんね。営業職は自分の裁量で仕事量・時間を決めることができ、時間をコントロールしやすい職種なので、ワークライフバランスを取りやすいといえるのです。
もちろん、成績が上がらなければ、残業してでも仕事をしないといけない時期もあるでしょう。しかし仕事に慣れ、提案力や交渉力などのスキルが身につけば、自分にあった仕事量・時間をコントロールすることができるようになります。
ただ、業界選びは慎重に行いたいものです。衰退業界へ営業職として転職すると、営業成績が上がりづらく、プライベートの時間も十分に取れない可能性が高いでしょう。
そのため、営業職として転職するなら、成長業界、例えば人材業界やIT業界、Web業界などを選ぶのがおすすめです。
専門スキルが身につき、定時勤務しやすい!【社内SE】
社内SEは、社内のシステム構築、システム運用などに携わる仕事です。
社内SEはエンジニアとしての専門性が身につきやすく、時間のコントロールもしやすいため、ワークライフバランスが取りやすい職種です。システム導入や突発的な案件対応がある場合は多少残業時間が発生しますが、ほとんど定時で退社できます。
ただ、社内SEは専門的なスキルが必要で、システムやプログラミングなどの勉強が欠かせません。パソコンやスマホなどの性能が変われば、システム運用の方法も変化します。そのため日々勉強することが必要で、スキルや新しい知識を身につける姿勢が大切になります。
ですが、一度知識を身につければ、仕事時間も短縮でき、生活も仕事も充実させることのできる職種です。もし、システムの勉強が苦ではないのであれば、検討してみるべき職種だと言えます。
事務職はおすすめしない!その理由とは?
ブランクがあっても比較的転職しやすく、慣れるのも早い職種として頻繁に挙がるのが「事務職」。ただ、ライフワークバランスが取れるかどうかという点では、事務職はあまりおすすめしません。その理由には、
- 専門的なスキルが身につかないため
- 10年後には失くなる可能性の高い職種だから
- 未経験で採用されるのが難しいため
が挙げられます。
事務職は専門的なスキルが身につきにくい職種です。もちろんPCスキルは身につきますが、今の時代多くの職種においてPCスキルは求められるので、専門性が低く希少価値が低いといえるのです。
加えて、その希少価値の低さから、失業に繋がりやすいと考えられます。AIやIoTが労働市場に入ってきているというニュースを見たという方も多いかと思いますが、事務職はAIに取って変わられる可能性が非常に高いと言われているのです。
そしていざ失業してしまうと、専門的なスキルが身についていないため、正社員としての働き口を失うおそれがあります。また、事務職は女性人気が非常に高く、競争倍率が高いため、未経験で採用されるのが難しいという点も見落とせません。
もちろん、事務職に転職できれば、一時的にはワークライフバランスが取れるでしょう。ただ、その後はリスクと隣り合わせで働かないといけないため、仕事も生活も充実するとは言い難いのです。10年後といった将来を考えるなら、事務職は避けるべきかもしれません。
「経理職」「営業職」「社内SE」は女性にこそおすすめ!
「キャリアレインボー」という言葉をご存知でしょうか?キャリアレインボーとは「キャリア=仕事」とは考えず、人生のある年齢や場面における、さまざまな役割の組み合わせと考える概念のこと。
この考え方で見るなら、女性は、社会人・妻・母親・余暇人……と、年齢を重ねるにつれ、その立場・役割が多様に変わります。それに合わせるため、働き方も変えなくてはならなくなる機会が多いのです。
そんな女性の人生を考えると、先にご紹介した3つの職種は20代女性に非常におすすめといえます。20代でコツコツとスキルを身につければ、仕事量や時間を自分でコントロールできるようになるため、私生活に時間をしっかり取れるようになるでしょう。
例えば、結婚や妊娠を機に、一度正社員を退職したとします。その後、子育てがひと段落した際、この3つの職種を経験していれば、専門的なスキルを活用し社会復帰がしやすくなります。
長い人生を考え、ワークライフバランスを求めて20代で転職するなら、いつか役に立つ経験を積んでおくのは非常に重要なことです。とくにこれから、私たちの行ってきた仕事がますますAIやIoTに打って変わるようになるでしょう。先手を打って、自分にしかできないような経験を積んでおくのは吉◎と言えます。
ライフワークバランスを転職理由として伝えるのは不利になるのか!?
結論からいえば、伝え方次第です。
ライフワークバランスという言葉を「プライベート重視」と捉える採用担当は多く、「仕事に後ろ向きなのでは?」「私生活のためなら、仕事をないがしろにするのではないか?」と考える人が一定数いるのも事実。
そのため「仕事の充実、成果を挙げるために、プライベートの時間も充実させたい」というニュアンスで伝えるようにしましょう。
具体的に、プライベートの時間で◯◯の勉強がしたい・体力作りをしたい……など、仕事にどう活かすつもりかを伝えましょう。関連性があるということを知ってもらうのが大切です。
それでも低評価する会社は、入社してもワークライフバランスが取れず、生活も仕事も充実できない可能性が高いでしょう。女性の働き方を理解してくれる、生活の充実が仕事にも好影響することを理解している会社こそ、ワークライフバランスに理解を示してくれます。
後悔のない転職活動のためにも、上記のように、伝え方を工夫するのがおすすめです。
まとめ
ワークライフバランスを取るなら、生活も仕事も充実させるために「経理職」「営業職」「社内SE」の3職種を、ぜひ検討してみてください。
ワークライフバランスを取れるようにするのは、仕事を早く覚える、専門的なスキルを身につけるなど、自分自身の努力も少なからず必要になります。20代で専門的なスキルを身につければ、30代・40代になっても生活の時間を十分に取ることができ、仕事を失うことなく、生活も家庭も仕事も充実させることができます。
「勉強が苦手」「専門的スキルが身につくか不安」と思っている方も少なくないと思いますが、はじめはゆっくりで大丈夫。いきなり高度な技術に挑戦しなくても、継続することで仕事は着実にできるようになりますし、スキル・知識も徐々に身につきます。
どの職種が自分に一番マッチしているか考え、ぜひ、転職活動に前向きに取り組んでください!