世の中にはさまざまな仕事があり、女性も多くの職種で活躍しています。そのなかでも人事職の仕事は人に関わる仕事であり、興味のある女性も多いのではないでしょうか。
たとえば、この記事のご覧の皆さんはこんなことを考えているかもしれませんね。
- 人事職って具体的にどんな仕事があるの?
- 人事職ってどんな人が求められるの?
- 未経験でも人事職になれるの?
そこで今回は、そんな疑問や不安を解消するべく女性人事職の仕事の種類や注意点を解説していきます!
詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
- 人事職の仕事内容
- 人事職で活躍するためには?
- 未経験でも人事職になる方法
Contents
人事職ってどんな仕事?特徴はあるの?
人事職は、人に関わる全ての業務が仕事です。会社や組織全体の人事に関わり、従業員の異動や退職・採用活動など多くの業務を担当します。
このように、幅広い業務を担当するのですが、仕事内容と共に人事職ならではの特徴があります。
そこで、ここでは以下のことについて解説していきます。
- 人事職ならではの特徴
- 人事職の主な仕事内容
ひとつずつ確認していきましょう!
人事職ならではの特徴
人事職の仕事内容の前に、人事職ならではの特徴を説明しておきます。
人事職の特徴は以下の3つです。
- 総務部と兼任することもある
- ジョブローテーションの末に人事職になる場合が多い
- 幅広い業務と知識が求められる
詳しく解説していきます!
総務部と兼任することもある
実は、人事職は人事業務だけにとどまらず、総務業務を兼任する場合があります。企業によっては、総務部に人事部門が含まれていることもあるくらいです。
「人材」に関わるといった意味でも人事職と総務職の関連性が高いことから、そういった部門編成にしている企業があると考えられます。
また、共通している点として、業務で個人情報を取り扱うことが多くなります。このような意味でも、兼任にしたほうが機密保持をしやすいといったメリットもあるでしょう。
ジョブローテーションの末に人事職になる場合が多い
後ほど詳しく説明しますが、人事職は中途や新卒の大量採用がまずない職種です。一般的な中小企業では1~3名程度の担当者で業務を行うことが多く、採用をかけるとすれば人員補充がその目的となるケースが多数。
また、最初から人事職といった採用は思っているより少ないことも特徴です。新卒入社からさまざまな部署を経験した後に、人事部へ異動といった場合が多くなっています。
幅広い業務と知識が求められる
人事職は、人材による組織の発展の推進が目的です。会社規模によっては幅広い業務をこなす必要があります。
日々の業務に加えて、全社での入社イベントといった時期によって実施される業務もあります。このように、さまざまな業務を通じて組織の発展を促していくのです。
また、業務と同様に知識も幅広いものを求められます。
たとえば、従業員の年金や健康保険などの知識も必要で、社会保険労務士の資格にチャレンジする担当者もいます。
ほかにも、キャリアアドバイザーや採用コンサルタントといった、専門的な知識も得ることが可能です。
業務の内容から、通常は長時間労働になりにくい傾向があり、このような専門的な知識も学びやすいケースが多いようです。
人事職の主な仕事内容
このように、人事職は幅広い知識と業務を担当していきます。
ここでは、人事職の主な仕事内容として以下の5つを紹介します。
- 人事企画
- 採用活動
- 教育と研修の実施
- 評価と考課
- 労務環境の整備
ひとつずつ解説していきます!
人事企画
人事企画とは、社員が最大限に能力を発揮するための環境をつくる仕事です。適切な部門編成や採用計画・人員配置を、経営目標に合わせて考案していきます。
とはいえ、会社に関わることなので、人事職の独断では決定せず経営層と社員の理解を得て
現場に浸透させていきます。
つまり、経営層の考えと社員のパフォーマンスを最大限に引き出すことを両立する仕組みづくりをする仕事、といえるでしょう。
採用活動
すぐに思い浮かぶ人事職の仕事といえば、採用活動ではないでしょうか。まさにイメージ通りで、採用計画を基に人材を確保できるように採用活動を行っていきます。
ハローワークや求人サイト・転職エージェントやSNSといった、さまざまな媒体を利用して活動を行っていくのです。
自社の採用イベントといった手法も多くの企業で取り入れてられており、その企画・運営をするのも人事職の担当です。
教育と研修の実施
無事採用が決定し、入社した後の新入社員の教育と研修の実施も人事職の仕事です。
この教育・研修の目的は、採用した社員が自社で十分にその力を発揮できるようにすること。業務に必要な研修や、就業規則・福利厚生・会社の歴史といった部分の説明を行っていきます。
ただ、この教育や研修のプランニングは行いますが、全てを人事職で行うことは多くありません。たとえば、マナー研修や専門的な研修に関しては、外部委託することも。
いずれにせよ、充実した教育と研修の実施は求職者のなかでも応募を決める重要な指標になっています。内部・外部の研修実施を問わず、満足度の高い研修のプランニング・提供が重要です。
評価と考課
適正な評価制度と考課プロセスの立案も人事職の重要な仕事です。
この2つは、社員のモチベーションに直結しやすいもので、会社と社員のどちらにとっても透明度が高く納得できる仕組みが必要です。成果や過程に対する評価や成果へ還元する制度といった部分は、社員のモチベーションを大きく左右します。
評価の公平性も重要でしょう。
ただ、公平性を保ったとしても、全員が完全に納得した評価の仕組みを作ることは困難です。それは、それぞれの社員の考えや環境が異なっているため。
社員から不満があった場合でも中立的な対応を行い、ときには制度の見直しをする柔軟さも必要なのです。
労務環境の整備
働き方改革に伴い、労務環境にも注意をしておかねばなりません。
近年では長時間労働による過労死やうつ病が社会問題になっており、メンタルヘルス対策も重要視されています。
こういった問題は労働間環境の整備によって防止・解決できるものも多く、同時に労働基準法のような法律の知識が必要です。
また、労務環境の整備に関連して、社会保険関係の手続きや給与計算などの業務を担当することもあります。
人事職に向いている女性
責任と会社の仕組みをつくるやりがいのある人事職。では、人事職に向いている女性はどんな女性でしょうか。
人事職に向いている女性は以下のような女性です。
- 客観的な思考ができる女性
- 会社の考えを理解し、責任感がある女性
- 丁寧な対応ができる女性
詳しく説明していきます。
客観的な思考ができる女性
人事職に向いている女性は、客観的な思考ができる女性です。
人事職は、社内の人事評価の仕組みの整備とそれが確実に実施されているかチェックする役割があります。一部の従業員への肩入れや自分の経験だけで判断するのは禁物です。
あくまで組織全体の仕組みとして、育成や評価によってどのように人材や組織を動かしていくか。こういった、客観的な思考や物の見方が必要なのです。
会社の考えを理解し、責任感がある女性
人事の仕事は、会社の考えを理解し、長い目で成長を見守っていくことです。そのためには、経営目標の理解や哲学といった部分まで自分ごとにしなくてはいけません。
また、先ほど説明したようにそれぞれの社員の考えや環境が異なっているため、全員が完全に納得できる評価の仕組みを作ることは困難です。ときには、評価への不満を直接受け止めることもあるでしょう。
さらに、その方針や決定によって、従業員のキャリアや生活に影響を与えることがあります。そういった場合でも、従業員の意見に耳を傾けながら責任ある決定や意見を伝えることが人事職には必要です。
丁寧な対応ができる女性
評価や制度について誤解や間違った情報が広がらないように、文書や会議などを通じて正確に・丁寧に説明しなくてはいけません。
その場合も、制度の背景や意図・従業員にとってのメリット・注意点などを理解してもらう必要があります。
このような場合には、姿勢と丁寧な対応が不可欠なのです。
人事職にはどんなスキルが求められるの?
ここでは人事職で求められるスキルについて紹介していきます。
労務や人事の関連資格である社会保険労務士や衛生管理者があれば、転職活動や実際の業務でも有利です。しかし、資格取得とまではいかなくても、労働法の知見があると採用を検討する材料になります。
いわゆる専門職とは違い、資格がなくても以下の3つのスキルがあれば努力次第で十分活躍できるのです。
- コミュニケーション能力
- 情報収集能力
- 基本的なPCスキル
このようなスキルは、社会人としては基本のスキルかもしれません。でも、この基本的なスキルこそが人事職で活躍するためには重要なのです。
ひとつずつ解説していきます!
コミュニケーション能力
人事職は社内・社外問わずさまざまな人との関わりを持つ職種です。そのため、コミュニケーション能力は必須です。
専門家や自社の上層部とのやりとりもあり、意見や主張をくみ取ることが重要視されます。
また、従業員の人間関係や仕事の悩みを聞く機会もあるでしょう。
人事職はそれらに対応していく必要があります。
情報収集能力
人事職では情報収集能力も欠かせません。人事は常に、最新の情報を確認しておく必要があります。
特に近年では労働法の改正も多いので、最新の改正ポイントを押さえておき、社内の就業規則や労働環境に反映させる必要があります。
採用活動も同様で最新の動向を確認しておかないと、効率的な人材の確保ができないといった状態にもなりかねないのです。
このように、人事は世間の流れを気にして、社内活動に活かしていくことが求められています。
基本的なPCスキル
人事職ではさまざまなデータの管理をするため、基本的なPCスキルも必要です。
ワードやエクセルはもちろん、パワーポイントもイベントや会議の資料作成で使うことがあります。
もちろん、勤怠管理ソフトといったツールも使いこなせる程度のPCスキルが必要。給与計算や各種保険の手続きなどはミスが許されないので、確実なスキルは習得しておくべきです。
未経験でも人事職になれるの?
結論から言うと先ほど説明したように、未経験での人事職の正社員は非常に狭き門です。
ただ、それでも人事職に就くことは可能。
総務と人事を兼任するような企業もあり、そういったところでは派遣スタッフやパートタイムの採用を行っていることも。パートタイムで、人事として活躍しているワーキングマザーも多くいます。
また、人事アシスタントであれば、未経験でも応募できる求人も一定数あります。こういった求人に応募すれば、人事職の経験を積みながら人事職の狭き門を通過することも可能です。
育成・採用に関わりたいなら人事の経験を積もう
このように、人事職は従業員の採用から教育・研修に携わる職種です。
女性にとっても、非常にやりがいのある仕事ですよね。
しかし、正社員採用は欠員の補充を目的としていることが多いため、求人数も少なくチャンスは限られているのは確かです。
この記事で仕事内容や必要なスキル・転職のコツを確認して、採用業務への一歩を踏み出しましょう!