自宅で仕事ができる「在宅勤務」。テレビやインターネットでも良く目にするようになり、世間でも一般的な働き方になっています。実はそんな在宅勤務に興味があっても、「今さら聞けない!」なんてこともあるでしょう…。
そんなあなたに、そして在宅勤務に興味がある人、制度を利用して家で仕事をしたい人、さまざまな方に向けて、在宅勤務のそもそもやメリットデメリット、在宅勤務に向く仕事など「これさえ知っておけば、在宅勤務の基礎は理解できる」というお話をまとめました。
この記事で、「在宅勤務」について詳しくなってみませんか?
- テレワーク経験者のうち、自宅で働く「在宅勤務」型の経験者は81%
- 在宅勤務には色んなメリットとデメリットがある
- 在宅勤務に向いているのは一人で進められる仕事だが職種は色々ある
Contents
在宅勤務ってどんな働き方?
在宅勤務とは文字通り、家で仕事をすることです。近年では、自宅でインターネットとパソコンやスマートフォンなどの端末を使って働く「テレワーク」の一つとして広く認知されています。
このテレワークは
- 会社から雇用されて行う「雇用型テレワーク」
- 個人事業主などの「自営型テレワーク」
に分かれています。在宅勤務とは一般的に、会社に勤めながら行う「雇用型テレワーク」の方を意味することが多いです。
なお、在宅勤務以外の雇用型テレワークには、移動中などに仕事をするモバイルワーク、サテライトオフィス勤務の2つがあります。
在宅勤務している人はどれくらい?満足度は?
「在宅勤務」型の経験者は81%
エン転職が2019年3~4月にかけて行った「テレワークの実態調査」によると、テレワーク経験者のうち、自宅で働く在宅勤務型を経験した人は81%。
テレワークには、在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務の3つがありますが、在宅勤務型を経験している人が8割以上という偏った結果になっています。
そもそも、モバイルワークやサテライトオフィスでの勤務をテレワークと捉えていなかったり、移動中に仕事ができる携帯端末やサテライトオフィスなどを、会社側が整備できていない実情もあるかもしれませんね。
どうしてテレワークを選んだの?
同調査では、「テレワーク経験者」になぜテレワークを選んだのかについて聞いています。それを見ると、「通勤ストレスがないから」49%、「仕事に集中できるから」32%、「会社から指示があったから」26%、「家事や子育ての時間を確保したい」が23%と回答しています。
仕事や勤務条件に関するものだけでなく、ワークライフバランスを考慮して選んだという回答も多く見られました。
テレワークの満足度は72%!
テレワークに関する満足度については、「とても満足」と「やや満足」を併せて72%。これはモバイルワークや会社以外の場所で働くことも含まれています。会社外で働くことに対しての満足度が「7割以上」というのは、とても興味深いデータだと思います。多くの人が、満員電車での通勤に苦痛を感じていたり、今の会社内に何かしらの不満があったり、ずっと会社にこもって仕事をしているのが嫌なのかもしれませんね。
今後もテレワークで働きたい人は72%
「今後もテレワークで働きたい」と答えたのは全体の72%。こちらも高い数字となっています。
ちなみに「テレワークで働いた経験がない」という人に「テレワークで働いてみたいか」と尋ねたところ、「はい」と答えたのは全体で39%でした。
その理由を聞くと「通勤ストレスがなくなるから」76%、「人間関係のストレスがなくなるから」47%、「家事・子育ての時間が確保できる」39%。テレワーク経験者と同様、通勤ストレスやワークライフバランスを考えた回答が見られました。
在宅勤務によるメリットは?
続いて、在宅勤務によって生まれるメリットを見ていきましょう。
時間の余裕
在宅勤務の場合、通勤時間をまるまる別のことに使えます。もし通勤の往復で1時間かかっていたのなら、その1時間を家事や趣味、休憩などに使うことができるでしょう。
スキル、キャリアアップ
時間に余裕が生まれるので、仕事後は自宅からそのままセミナーやスクールに通ったり、資格の勉強をしたりと、自身のスキルアップやキャリアアップなど、未来に向けた行動を取ることも可能です。
心の余裕
- 通勤や打ち合わせなどの移動によるストレス
- 社内で起こる人間関係のストレス
などが減ります。ストレスが軽減されることで心に余裕が生まれ、視野も広がり新たなアイデアも浮かびやすくなるでしょう。
育児や介護と仕事の並行
職場で仕事をしている場合、育児や介護のためとはいえ、遅刻や早退が続けば、周りが気になってしまうことも。「どうしてあの人ばかり?」と言われてしまうこともあるかもしれません。
しかし在宅勤務なら、誰かを気にすることなく育児や介護をしながら仕事ができます。
在宅勤務によるデメリットと解決方法
メリットが多いように見えますが、在宅勤務にもデメリットはあるのです。解決方法と合わせて見ていきましょう。
自己管理
在宅勤務の場合、勤務時間をどう使うかは自分次第。サボっていても職場にいる人からは見えませんし、効率化を考えなければ職場で仕事をしたときよりも生産性が低下する可能性もあるのです。
自己管理に関する解決方法
お勧めの方法は
- 服装など、身に付けるもので緊張感を持つように工夫する
- デスク周りに余計なものを置かないなど仕事が進む環境を整備
- 好きな飲み物で息抜きするなど自分のモチベーションをアップする秘策を考える
その他にもいろいろな方法があります!自分ができそうな方法を探したり、工夫してみたりすることで、楽しみながら自己管理ができますよ。
コミュニケーション不足
在宅勤務で仕事をする場合、同僚や上司と直接会うことがほとんどありません。それによって、仕事上でのコミュニケーションが上手くいかないことが考えられます。
コミュニケーションに関する解決方法
コミュニケーションに関しては、「slack」や「chatwork」といった、チャット形式でリアルタイムにやり取りができるグループウェアを利用しましょう。 報連相や会議だけでなく、ちょっとした雑談までカバーしてくれるので、社内にいるのとあまり変わらない距離感で仕事をすることができますよ。
働き過ぎてしまう
職場の場合、退勤という概念があるため、よほどのことでない限り仕事に一区切りつきますよね。しかし在宅勤務の場合、 働こうと思えばいつまででも働くことができます。特に納期や〆切などの期日がある仕事の場合、「働き過ぎてしまう」という事態が考えられるのです。
働き過ぎに関する解決方法
働き過ぎてしまうことに対しての対処法は
- 始業や終業時間を明確にする(アラームや出退勤の打刻など)
- 休憩時間を定刻にしっかりとる
- 優先順位をつけた仕事をする
などを心掛けてみましょう!
どんな仕事が在宅勤務に向いている?
最後は、どんな仕事が在宅勤務に向いているのかについてです。
向いているのは「一人で進められる仕事」
向いているのは、一人で進められる、もしくは誰かと対面しなくてもよい仕事です。向いていないと考えられるのは、来客応対などがあり、対面での打ち合わせが欠かせない仕事などです。
在宅勤務に向く職種、仕事の具体例
そうはいっても、「一人で進められる仕事」にどんな仕事があるのか、頭に浮かばない人もいますよね。在宅勤務に向く職種、仕事の具体例をまとめてみたので一緒に見ていきましょう。
資料作成・データ分析
一つ目は資料作成・データ分析です。
- データをもとにプレゼンする資料を作成
- バラバラのデータを整理する
- データをもとに「何がどうなっているのか」分析
こういった仕事は一人でも進められますよね。ただし、会社の機密事項に関わるデータを扱うこともあるため、データへのアクセスなど機密事項の管理や利用に関するルールが必要になります。
デザイナー
二つ目はデザイナー。紙媒体やウェブサイト、パンフレット制作など、デザインの仕事は多岐にわたります。
こうしたデザインの仕事も、仕様書や素材などがあれば一人で進めることができます。「一人で落ち着いてクリエイティブな発想をしたい!」という人にもお勧めです。
ライター・編集
三つ目はライター・編集。紙媒体やウェブサイトなどの記事・文章をライティングする仕事です。
記事と一口にいっても、広告の要素が強いものから社内報やコラムまでさまざまですが、こうした仕事も基本的には一人で進められます。
イラストレーター
四つ目はイラストレーター。イラストソフトと、ペンタブレットなどの機材を用意することで、一人でも仕事を進められます。
社内では雑音が多くてアイデアが出にくいという人もいます。在宅勤務にすることで、リラックスしながらオリジナリティのあるアイデアを膨らませることができるでしょう。
プログラマー・エンジニア
最後はプログラマー・エンジニア。仕様書をもとにシステムやアプリの開発を進めるため、在宅勤務がしやすい仕事といえますね。
もしクライアントや開発メンバーとの打ち合わせが発生したとしても、「Zoom」や「Skype」などのWeb会議を活用することが多いので、外出する機会は非常に少ないでしょう。ITリテラシーが高い業界ですので、コミュニケーションもチャットツールでスムーズに行えます。
新たな視点から仕事に取り組める「在宅勤務」
在宅勤務は新しい働き方として注目を集めています。上記でご紹介したように、時間や心に余裕が生まれたり、ストレスの軽減といった多くのメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。しかし、チャットツールを利用するなどの工夫により、デメリットをカバーできる点も多いです。
あなたの職場に在宅勤務制度がある場合、利用を考えてみるのはどうでしょうか。違う環境で仕事に取り組むことで、新しい気付きや成果が増えるかもしれませんよ。