転職活動の準備には、履歴書と職務経歴書は必須。履歴書は、JIS規格のものがコンビニや書店・文具店などで入手でき、また書き込むためのフォーマットもある程度決まっているため用意するのは難しくないでしょう。
それに対し「職務経歴書」は書く人の自由に任せられている部分が多く、何をどう書くかは個人に委ねられるため、完成度を高めるのは難しく感じるかもしれません。
この記事では、そもそも職務経歴書には何を書くべきなのか、どのように書けばアナタの魅力を最大限にアピールできるのかをご紹介します。職歴が多い人・少ない人それぞれのケースで解説していきますので、自分に合った書き方を見つけてくださいね!
- 職歴が少ない人は、一番長く携わった業務を詳細に記載!
- 職歴が多い人は、得意分野にスポットを当てて
- 「職務概要」欄を作り込めば、アナタの魅力が伝わりやすい
Contents
全員共通!職務経歴書に《必須》の項目とは?
それぞれに合った職務経歴書の書き方を考える前に、すべての人に共通する記載項目について見ていきましょう。以下に挙げるのは、職務経歴書を作るすべての人に共通する、必要な項目です。意外と書き漏れがある場合がありますので、丁寧に確認しましょう。
- 職務経歴書のタイトル
- 日付(西暦、年月をオススメします)
- 氏名/ふりがな
- 会社名
- 会社に在籍していた時期(○年○月入社〜○年○月退職)
- 会社の業務内容
- 自分の在籍していた部署名
- 自分の担当業務
- 結びに「以上」の記載
職務経歴書は、アナタと会ったことのない面接官が、書類だけでアナタの仕事ぶりをイメージするためにあります。アナタのことをイメージできないような職務経歴書の場合、書類選考や面接での通過は難しい場合もあるでしょう。
実際に従事してきた内容だけでなく、書類の作成に漏れがなく、完璧に仕上げることができるかどうかも、職務経歴書から見て取ることができます。
自分を最大限にアピール!「職歴が少ない人」の職務経歴書の書き方
職歴が少ない人は「書くことが少なくて、うまくアピールできるかな……」と心配になるかもしれません。しかし記載内容を工夫することで、一つの会社でまとまった期間働いていたことをアピールすることが可能です。
うまくアピールすることで、採用担当者に「この人は長く活躍してくれそうだな!」と思ってもらえるでしょう。
「職歴が少ない人」の職務経歴を書くポイント
経験社数が少ないので、できるだけ一つの会社でどんなことを行っていたかを細かく記載するようにします。長く書く必要はなく、A4一枚で収められるように意識してみましょう。
書き方は、次の通りです。
- 入社した会社を上から順番に記載
- これまで携わった仕事は思いつく限りすべて記載
- 1日の業務の中で、一番時間を割いている業務について詳細に記載
- 携わっていた業務内容を箇条書きで記載(業務内容が少なかった人はあえて文章で記載をしても問題ありません)
- 自己PRを最後に記載
1社~2社程度の記載だけだと余白が多くなってしまう場合には、自己PRを記載しましょう。自己PRには自分の強みや今後頑張りたいことを記載し、意欲をアピールするようにすると良いでしょう。
アピールポイントを魅力的に絞って!「職歴が多い人」の書き方
職歴が多い人は、記載の仕方を工夫しないと「本当は何が伝えたいのか」がブレてしまいます。採用担当者が職務経歴書をみたとき「このスキルがアピールポイントなんだな」とわかるように意識しましょう。
「職歴が多い人」の職務経歴を書くポイント
職歴が多い人の場合は、現職もしくは直近まで在籍していた会社から順に記載しましょう。採用担当者は書類の上から順に目を通すため、昔在籍していた会社が先に記載されていると「働くアナタの今の姿」を捉えにくくなってしまいます。
仕事の内容を沢山書きたい!という気持ちもわかりますが、できるだけアナタにとって代表的な仕事、得意な仕事に絞って記載するようにします。なぜなら、あまりたくさん書きすぎてしまうとA4用紙2枚に収めることが難しくなるためです。A4用紙2枚以上でも構いませんが、忙しい採用担当者が全てに目を通してくれるとは限りません。
できるだけコンパクトに、アナタのこれまでの経歴についてのアピールを心がけると良いでしょう!ポイントは、以下の通りです。
- 今在籍している会社(直近退職した会社)を上から順に記載
- A4用紙2枚以内に収めるよう意識する
- できるだけ仕事内容は箇条書きにし、アナタが得意だった仕事、やりがいのあった仕事、強みになる仕事に絞って記載
- 職務概要をつける
- これまでの仕事の中で特殊なスキルや資格がある場合には記載
- 自己PRはつけない
自己PRは余白があれば記載しても良いですが、余白が少ない場合には無理して記載しなくても構いません。
必読!アナタの職務経歴書をブラッシュアップする方法とは?
さらに職務経歴書をブラッシュアップして、アナタの職務経歴書をより魅力的な内容にしていきましょう。アナタの能力を正しく、より効果的に伝えるためのポイントをご紹介します。
職務経歴書をブラッシュアップする魔法の項目”職務概要”とは!?
あたたの強みや得意としていることを、職務経歴書の冒頭部分に”職務概要”として記載しましょう。
職務概要とは、アナタのこれまでの仕事内容を簡単に説明する、言い換えればアナタの職務経歴の要約です。
先述したように採用担当者は、初対面・もしくは合ったこともないアナタの能力を、その書類で選考します。わかりにくい箇所があった場合その部分に関しては、担当者の想像で補うしかなく、それは最低限のスキルでしか考慮されません。
書き方を工夫し冒頭部分に記載することで、アナタの強みを正しくアピールすることができますよ!
職務概要を書くにあたり守るべきポイントは?
職務概要はただ記載すればいいというものではありません。より効果的な内容にするために、以下のポイントを意識しましょう。
- どの仕事に何年携わってきたかを記載
- アナタの得意な業務を記載
- 仕事に対して、活用できるスキルや資格があれば記載
- アナタが主担当(責任者や中心メンバー)で行った仕事について記載
あなたの人物像、働いている姿がより具体的にイメージできるよう意識しましょう。
職務概要の書き方例
ここでは、経理職の場合の書き方例を見てみましょう。
職務概要例:
私は○○大学を卒業後にA社の経理部に配属となりました。経理部の仕事は現職のB社も入れて約7年間携わっております。会計ソフトSAPを利用した経費清算や財務管理を担当致しました。直近2年では決算業務にも主担当者として携わっております。簿記2級も取得しておりますので、経理に関わるこれまでの経験と知識を活かし、貴社にて貢献して行きたいと考えております。
短い文の中に簡潔に要点をまとめ、これまでの仕事内容や強みがアピールできる内容になりました。あくまで「概要」なので、長く書く必要はありません。
黄色でマーカーしてある箇所は、ぜひ人事担当者に知ってほしい部分です。伝えたい経歴やスキルを書き出し、それを文章化していく方法でまとめるのもよいでしょう。だいたい3行〜5行程度で収まる量に調整して書いてみてください。
まとめ
採用担当者は職務経歴書を元にして、アナタに任せられる仕事やどのような立場で迎えるべきなのか、育成にはどれくらいの期間がかかるか、即戦力になりうるかどうかなど、多岐に渡る項目を考えています。ですから、採用担当者がアナタをイメージしやすい職務経歴書になっているかどうかが重要なのです。
ハローワークやエージェントを使う場合、職務経歴書の添削を無料でしてもらえることも。職務経歴書は、工夫次第で最強の武器になるため、出来上がりに自信が持てない場合は、積極的に第三者の目線も利用していきましょう!