家庭の問題のひとつ、育児と仕事の両立。
近年では、徐々に男性でも育休を取得できる企業も多くなっていますが、まだまだ浸透はしていないようです。
妊娠・出産をきっかけに、会社を退職する女性もまだまだ多いのが現状ですよね。しかし、この記事のご覧の皆さんはこんなことを考えているかもしれません。
- 育児も大切だけど、キャリアや仕事もあきらめたくない!
- 育児と仕事の両立って、どうすればいいの?
そこで今回は、そんな疑問や不安を解消するべく仕事と育児を両立するために大切なポイントを4つに絞って解説します!
詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
結婚を機に退職する「寿退社」を考えている方はこちら記事もご覧ください。
- 女性が仕事と育児の両立で悩むケースはどんなの?
- 政府や職場の子育て支援って何があるの?
- 仕事と育児を両立する手段はフルに使おう!
Contents
女性が仕事と育児の両立で悩むケースは?
女性が仕事と育児の両立で悩むケースは人によってさまざまです。例を挙げるなら、以下のようなケースがあります。
- 職場が遠い
- 子どもの預け先がない
- 子育てに対する職場の理解が薄い
ここでは、この3つに絞って説明していきます!
職場が遠い
勤務先の異動や子育て環境を重視した結果、職場が自宅からかなり離れてしまっている働く女性も多くいます。
平均的な通勤時間である1時間を例に考えてみるなら、往復で2時間。保育園の送り迎えがあるとさらに移動時間は長くなってしまいます。
また、通勤時間が長くなるということは、交通機関の乱れでもっと帰宅がおそくなってしまうリスクも。
帰宅後は、家事や育児に追われてしまいますし、そうすると睡眠時間の確保も難しくありますよね。そのような生活を繰り返していると、体調不良になってしまうかもしれません。
子どもの預け先がない
女性の社会進出の課題のひとつとして、子どもの預け先がないことが挙げられます。
一時期話題になった「保育園落ちた、日本死ね」の発言は、まさにこの問題を表面化しています。
特に都心部では、保育園や保育士さんの数が圧倒的に足りていない現実があり、待機児童の問題が叫ばれていますよね。
さらに、おじいちゃん・おばあちゃんの住まいと離れていれば「子どもを預けられる信頼できる大人」が近くにいないことにもなります。
そうなると、休職や退職といった流れになってしまうのも仕方がないといえます。
子育てに対する職場の理解が薄い
上記の問題をクリアできていても、子育てに対する職場の理解は欠かせません。急な残業やいわゆる持ち帰り仕事といったものが多くなってしまうと、仕事と子育ての両立は難しくなります。
そうなると、必然的に現在の職場で働くことは困難でしょう。
転職や退職するといった流れになるケースも多く、子育て中の女性には職場の理解は欠かせないものなのです。
育児×仕事の両立に向けて産前にやっておきたいことは?
ここまで、働く女性の悩みについて解説してきましたが、産前にできることもあります。
たとえば、以下のような対策が考えられます。
- 育児に適した土地に引っ越す
- 家事の方法を見直す
- 育児休暇や時短勤務制度が盛んな職場へ転職する
このような対策についてひとつずつ解説します。
育児をしやすい土地に引っ越す
探してみれば、比較的保育園に入りやすいエリアはあります。保育園の入りやすさ以外にも、子育て支援の充実は確認しておきたいですね。特に子育て支援については、自治体でも大きな差があります。
もちろん、現在の職場を続けるのであれば、勤務先までに通勤時間も考慮にいれて転居先を決定したいですね。
家事の方法を見直す
産前に家事の方法を見直すことも必要です。たとえば、ネットスーパーの活用や家事代行・時短ができる家電といったものがそれにあたります。
ネットスーパーであれば、カット済みの材料が送られて調理するだけといったサービスもあるので時短には有効です。
ただし、仕事と子育ての合間に調べて慣れるのは負担になる場合もあるでしょう。そういった意味でも、産前からそういったサービスの活用をしておくに越したことはありません。
育児休暇や時短勤務制度が盛んな職場へ転職する
職場の体制が育児に協力的ではない・制度を使いづらいといった場合は、転職を思い切ることも必要です。
とはいえ、転職後すぐに産休に入るのはなかなか言い出しにくいでしょう。2・3年程度の期間を考えておき、仕事で必要とされる人材になっておくことは必要かもしれません。
近年では、育児休暇や時短勤務制度が盛んな職場も多くなってきているので、転職エージェントや老舗の転職サイトを活用するのも有効ですね。
DODAのような大手であれば、転職サイトとエージェントの両方を兼ね備えたサービスがあります。もちろん、必ず転職しなくてはいけないわけではありません。
ちょっとした悩みや状況を担当者に話すような感じで、無料カウンセリングを受けてみるのも良いかもしれませんね。
働く女性のためのの支援制度はたくさんある!
働く女性のための支援制度はたくさんあり、企業で独自に制度を作っているものもあります。ここでは、子育てをしながら働く女性を支援する法律として「育児・介護休業法」を説明します。
「育児・介護休業法」は、育児や介護をする労働者が柔軟な労働時間や取得しやすい休暇によって、円滑に仕事と両立するための法律です。
具体的な制度が盛り込まれており、労働者の申し出による事業主の対応義務も規定に含まれています。
育児・介護休業法の特徴
平成29年10月には改正が行われており、記事に関わる部分では、以下のような内容になっています。
- 最長で子どもが2歳になるまでの育児休業取得が可能
- 妊娠が発覚した時点で事業主から労働者への「個別周知」の努力義務がある
- 就学前の子供を持つ労働者が育児に充てるための休暇制度がある
この改正によって、男性社員の育児参加への働きかけにも注力しています。
短時間勤務制度
育児・介護休業法では、短時間勤務制度も義務化されています。これは、1日の労働時間を原則6時間にするという規則です。
業務の都合上短時間勤務が難しい場合は、事業者は、それに代わる以下のような措置を取る必要があります。
- フレックスタイム制
- 始業・終業時刻の繰り下げ・繰り上げ
- 保育施設の設置運営やそれに変わる制度
例をあげると、次のような働き方も可能です。
パターン | 始業 ~ 終業 | 1日の労働時間 | 週の労働日数 | 週の労働時間 |
A | 10~17時 | 6時間 | 5日 | 30時間 |
B | 9~17時 | 8時間 | 3日 | 24時間 |
C | 9~18時/10~15時 | 8時間もしくは4時間 | 3日 | 20時間 |
このようなバリエーションもできるので、柔軟な働き方を実現できる制度といえます。
原則はパターンAですが、実際の働き方で変化します。一度会社に問い合わせておくと安心ですね!
育児と仕事の両立に必要な3つスキルとは?
身につけておきたい育児と仕事の両立に必要なスキルは以下の3つです。
- 伝える力
- セルフマネジメント
- 頑張りすぎない
育児と仕事を両立するには「自分を守りながら頼るところは頼る」といった考え方が必要です。一生懸命に頑張りすぎてしまわないように、ぜひ身につけたいスキルですよ。
ひとつずつ説明していきます!
伝える力
まずは、自分の子育てと仕事を両立したいという自分の考え方を周りに伝える必要があります。職場の人との良好な人間関係を前提に、仕事は頑張りつつ、時には助けてもらえることも大事です。
もちろん、これは、家族間でも同様。旦那さんや親・兄弟からに理解を得て、助け合うことが仕事と育児の両立には不可欠です。
セルフマネジメント
育児をしながら仕事をするのは本当にハードです。時間と体力は限られているので、その中でどれだけできるか。
まず、自分自身のリソースの確認が大切です。
また、常に8割程度のパフォーマンスを心がけておけば、いざという時でも無理をしすぎずに仕事と育児の両立ができると思いますよ。
常に全力だと、子どもの体調不良といったときに対応できなくなりますよね。
頑張りすぎない
なんでも頑張りすぎると、疲れてしまいますよね。ひとりで抱えこむ必要はありませんし、息抜きだって必要です。
たとえば、家事代行やベビーシッターを頼むといった方法も検討して見ましょう。空いた時間は好きなことをするもよし、抜くところは抜くといった考え方で、自分を追い詰めないことは必要です。
愛する子どものために考える働き方
子育てと仕事の両立は、先程紹介した「時短勤務」の他にもあります。
企業によっては導入していない仕組みですが、愛する子どものために知っておきたいものを説明します。
- リモートワーク
- 社内託児所
- 子連れ出勤
ひとつずつ解説していきます!
リモートワーク(在宅勤務)
リモートワークの最大のメリットは、時間と場所の制約がないことです。自宅での勤務が可能なので、子どもの体調不良時の対応ができ、通勤時間がなくなる働き方です。生産性の向上が見込めるともいえ、IT企業や事務職でも近年取り入れられています。
とはいえ、課題もあります。顔を合わせたリアルなコミュニケーションが取りづらい・勤怠管理の徹底が難しいといった課題の解決を企業としては求められているのです。
ただ、これから増えていく働き方ですので、企業としてもシステム化に注力しています。
社内託児所
社内託児所のメリットは、子どもに預け先に悩まなくてもいい点です。先程お伝えしたように、待機児童問題は働く女性にとって深刻。社内託児所があれば、その点の苦労は少ないでしょう。
子どもの体調不良にすぐ対応できたり、通勤時間も一緒に過ごせたりといったメリットもあります。
ただ、子どもにとっては施設の狭さや園庭がないといった、社内託児所ならではの物足りなさはあります。さらに「社内託児所」なので、自分自身の体調不良の際には利用できないといったデメリットも。
このことから、普段は保育園・一時利用として社内託児所といった使い方をするママさんもいるようです。
子連れ出勤
子連れ出勤はその名の通り「子どもと出勤し仕事をする」といった働き方です。徐々に広がりを見せている制度で、職場の仲間が支えになってくれることもあります。
ひとりで子育てを抱え込む必要はないですし、子どもがいない人にとっては子育てを学ぶ機会にもなります。
デメリットとしては、子どもが苦手な方も一定数いる・なにより周囲の目が気になるといったこともあるようです。
ただ、リモートワークや社内託児所と同様に、これから徐々に広がっていく制度でもあります。
仕事と育児を両立する手段を有効に使おう
このように、仕事と育児の両立をする方法はあります。たしかに、多くの人が悩むように、働く女性にとって難しい問題です。
周りに頼って、制度を学び、頑張りすぎない。
そうすれば、きっと仕事と育児の両立はできますよ!
まずは、ひとつでも今日からできそうなことから始めてみてはいかかでしょうか。
子どもにとって、頑張る素敵なママでいたいですね!